高井伸夫弁護士に学ぶ「ワンモア」の精神

先日、実家に帰ったところ、少し日焼けした冊子が置いてあった。
「経営法務情報 Management Law Letter No.7 1990.11」
と書いてある。発行は高井伸夫法律事務所。高井伸夫先生のご子息が私の幼少の同級生だったこともあり、母親同士も近しくしていただいていた。そのご縁で入手したものだろうと思う。
残念ながら今年の2月に鬼籍に入られた先生が冒頭に文を寄せている。
タイトルは「ムーンライトの想い出」。
1970年代までは、東京〜札幌・大阪・福岡を夜間に往来する飛行機があり、ムーンライトと呼ばれていたそうだ。そのフライトを活用して、時間を捻出していた頃のことが書かれている。
先生のご多忙ぶりが想像される一幕であるが、個人的に印象に残ったのは「企業を活性化していくには、ワンモアの精神が何よりも必要である。」のくだりだった。
「手足をもう一つ余分に動かす」「連絡をいよいよ密にする」「頭を使うことをもう一つ余分にやる」ことが、企業の活性化に必要であるということだった。
言い変えると「付加価値」の追求ということだろうか。モノづくり、顧客への対応、社内連携、そして創意工夫。「ワンモア」の追求が、企業の活性化、ひいては生産性を上げていくことは、昨今の日本企業に対するご示唆とも受け取れる。
今日の「ワンモア」は何だろうか。先生の言葉を忘れずに考えていきたい。
※掲載画像において、引用部分以外はモザイク処理をかけております。ご了承ください。
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