新宿伊勢丹の7階にあったコーヒースタンド

昔、新宿伊勢丹の7階には、カウンターだけのコーヒースタンドがあった。確か、運営はキャピタルコーヒーだったと思う。座席数は20席ぐらい、満席の場合は壁側に並んで待つ、というスタイルだった。自分は買い物途中の母親に良く連れられていった記憶がある。

そこは伊勢丹で働く従業員の方も休憩に来る場所で、皆、当時一杯160円程度だった珈琲を飲んでいた。従って、長話しするというよりは、一服と軽食といった使い方をする人が多く、子供ながら、その独特な雰囲気が好きだった。

自分が好きなメニューはホットドックだった。そして、そのホットドックには、軽く炒めたキャベツとニンジンの千切りが入っていた。今までホットドックをいろいろなところで食べてきているが、キャベツとニンジンが入っているのは、その店でしか食べたことがない。

その店がなくなってからというものの、家でホットドックを作るときは必ず、炒めたキャベツとニンジンを入れるようにしている。そして、それを食べた瞬間にあのカウンターの雰囲気を思い出すのだ。あの雰囲気の店をいつかやってみたいと思っている。